電事連の説明は誠実か/プルサーマル計画
原発で燃やした後の使用済み核燃料を再処理して取り出したプルトニウムにウランを混ぜたMOXという燃料をつくり、一般の原発でウラン燃料の代わりに燃やして発電する。プルサーマルという方式だ。
http://www.toonippo.co.jp/shasetsu/sha2009/sha20090308.html
電力各社でつくる電気事業連合会(電事連)は、このプルサーマルを二〇一〇年度までに国内にある十六-十八基の原発に導入することを計画している。
このうち大間町に建設中の大間原発は、一〇年度内に予定していたMOX燃料の装てんが延期になった。事業主体の電源開発が昨年十一月、明らかにした。
この時点でも、電事連の森詳介会長は、東京に確認に行った三村申吾知事に、十六-十八基の導入に「不退転の決意で取り組む」と述べた。計画に変更はないという姿勢だった。
なのに、電事連は六日、大間原発を導入計画から外し、十六-十八基と明記してきた目標の数字も計画から削除すると発表した。素直に考えると、実態に合わせて計画を変更したことになる。
ところが、別の説明者が発表の直後「十八基を目指す気持ちに変わりはない」と説明を修正している。
どうして言い方を変えたのか。どう受け止めればいいのか。電事連の最高責任者が口にした「不退転の決意」という強い言葉はどこへいったのか。電事連の説明は誠実だろうか。そう指摘したくなる。
電事連の発表と同じ日、九州電力など三つの電力会社がフランスから海上輸送するMOX燃料が日本に到着する日程を発表した。
九州電力は、この燃料を佐賀県にある玄海原発3号機に装てんした上で、国内では初めてとなるプルサーマルを今秋に始めることも明らかにした。
ただ、プルサーマル実施予定の原発の地元が了解しているのは、大間原発を含めても七基しかない。一〇年度という導入年次まであまり時間がないのに、目標の半分に届いていないという点でも、計画には不透明感がつきまとっている。
大間原発へのMOX燃料装てんが遅れると分かる前の昨年七月、電事連会長は目標の達成に「精いっぱい努力するとしか言えない」と述べていた。
電事連はこの時点で目標達成は難しいとみていたふしがあるが、その四カ月後に「不退転」発言があり、さらに四カ月後の今度は目標そのものが削られる、という経過をたどってきた。
プルサーマルは、日本原燃の六ケ所再処理工場が各地の原発から運ばれてきた使用済み核燃料からプルトニウムを抽出し、再び原発で燃やせるようにする核燃サイクル事業の要である。
取り出されたプルトニウムは核兵器に転用できる危険な物質だ。だから余分なプルトニウムは持たないようにし、発電用に再処理するという平和利用や透明性を求められる観点からも、プルサーマルは極めて重要な意味がある。
そんな技術に関する電事連の計画、説明が揺れ動いているようにみえる。これでは県民から信用されるだろうか。県の担当課は「目標自体は変更されていないと理解している」という受け止め方をしている。知事は理解できるだろうか。
スポンサードリンク