愛媛・伊方原発:プルサーマル計画 MOX燃料、今月にも到着 /四国
◇国内2例目、来年2月に送電
プルサーマル計画が来年2月にも始まる見通しとなった四国電力の伊方原発3号機(愛媛県伊方町)。計画で使用されるMOX(ウランとプルトニウムの混合酸化物)燃料は今月下旬にも運び込まれる。九州電力玄海原発3号機(佐賀県)に続いて国内2例目となる見込みだ。受け入れを間近に控えた伊方原発を訪ねた。【松倉佑輔】
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090502-00000315-mailo-l39
四国の最西端、宇和海と伊予灘に囲まれた佐田岬半島に伊方原発はある。山と海に囲まれたのどかで美しい風景が広がる。ここで、四国の電気の約4割が発電されている。
いつもは静かだという発電所敷地内だが、ちょうど1号機と2号機の定期検査中。普段の2倍近くの約3000人が働いており、にぎやかだ。定期検査は13カ月以内と義務づけられており、1、2号機が同時になるのは初めて。同じ部屋に設置されているそれぞれの中央制御盤を取り換えるためだという。
定期検査ではさまざまな機器が交換される。敷地内の岸壁では、約300トンの変圧器が船で到着したばかり。数十人の作業員が巨大なクレーンで慎重に荷揚げ作業をしていた。
燃料も同様に海路でやってくる。3月5日にフランスの港を出たMOX燃料は今月後半にも到着し、同じように岸壁から搬入されるとみられる。
そもそもプルサーマルとは何か? 原発(軽水炉)で使われているウラン燃料を燃やすと、プルトニウムが生成される。プルトニウムはエネルギーを出すので、再利用してウランと混合したのがMOX燃料だ。さらにMOX燃料を利用して発電するのがプルサーマルだ。資源の少ない日本で、燃料の有効利用などを理由に97年、計画推進が閣議決定された。
各電力会社が計画を進めたが、検査データねつ造の発覚した関西電力やトラブル隠しのあった東京電力の計画が中断。四国、九州、中部の後発3社が追い越す形となった。
MOX燃料が装着されるのは、定期検査の時だ。九電の玄海原発3号機では、8月下旬に検査が始まる。10月中にも送電が開始される見込みだ。四電の伊方3号機の次回定期検査は1月上旬。送電は2月になる。
到着から利用までは3号機内の使用済み燃料プールで保管する。通常の新燃料はそのまま保管できるが、MOX燃料は表面の放射線量がウラン燃料の約300倍と高いため、水の中で保管する必要があるからだ。
MOXは安全なのか。原子炉の制御棒は熱中性子を吸収することによって燃焼を抑える。プルトニウムはウランより熱中性子を多く吸収するため、MOX燃料付近で熱中性子は減り、制御棒の効きが悪くなる恐れがある。このため、炉心の管理が難しくなると言われている。四電は「到着、運転後も十分な安全確保に努めていきたい」としている。
5月2日朝刊
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