【注目株】IHI・神鋼が堅調維持
世界の“原発需要”追い風
http://sankei.jp.msn.com/economy/finance/090828/fnc0908280845005-n1.htm
原子炉向け部品の製造などで高度な技術力を持つIHI(コード7013)、今後、原子力発電所部門に“新規参入”を予定する神戸製鋼所(5406)に市場の耳目が集まっている。
経済産業省が20日、エネルギーの安定供給や地球温暖化対策のため、国内の原子力技術部門への補助金支給を決定したことに加え、米国も30年ぶりに新規原子炉の建設を計画。中国やインド、ロシアなど新興国でも「電力不足を背景にそれぞれ20基以上の新規需要がある」(アナリスト)ため、国内外で高まる“原発需要”が、今後の好材料になりそうだ。
IHIの27日の終値は前日比4円高の191円と4日続伸。20日以降、約1週間で9%上昇するなど、堅調を維持している。もともと原子炉の圧力容器や格納容器など原発関連の生産実績があるのに加え、今年度からは原子炉から取り出した熱で、発電タービンを回す高圧の蒸気をつくり出す、大型の「蒸気発生器」の開発にも着手。政府支援を受け2011年度に完成させる予定で、加圧水型軽水炉(PWR)向けに需要が見込まれている。
神戸製鋼所は27日、前日比5円安の177円で取引を終えた。鋳鍛鋼メーカーとして、船舶の動力伝達部「クランクシャフト」などの生産技術に定評がある。現在は原子炉向け鍛鋼品を製造していないが、今後3年程度で、製造技術を磨き、大型の鋼塊をプレス加工して作る「原子炉用圧力容器」を開発する予定だ。原子炉向け鍛鋼品への新規参入でさらなる業績拡大が期待されそうだ。
石油、石炭、化石燃料など「燃焼型」のエネルギー政策から脱却し、太陽光、風力など「環境型」への転換が図られる昨今。発電の際に二酸化炭素(CO2)を排出しない原発の重要性がますます高まる中、国内で原子炉の建造を続けてきた日本は「(原発から撤退した他国のように)技術者を失っておらず、極めて有利な立場にある」(同)。長期的視野で関連企業の成長が見込まれている。
【アナリストの一言】
原子力事業は、原子炉設備・機器関連、保守・メンテナンス、使用済み燃料処理などのさまざまな面があり、産業としてのすそ野が広い。日本の高度な原子力技術が世界を席巻し、国内企業がその恩恵を受ける可能性は十分ある。(岡三証券企業調査部 柴岡岳夫アナリスト)
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