驚き!原発解体の現場=NHK番組を見て(上)
【PJニュース 2009年10月21日】10月のはじめ、11日のNHKスペシャル番組「原発解体~世界の現場は警告する」必見!という知らせが「NO!プルサーマル佐賀ん会(佐賀市)」から届いた。わたしはこれまで、プルサーマルや原発が残す「放射性廃棄物」の問題を調べてきたので、早速NHKオンデマンドで視聴した。そこで目にしたものは、予想を超える驚愕の実態だった。(以下、『 』内は、「原発解体~世界の現場は警告する」からの要約)
http://news.livedoor.com/article/detail/4406429/
イギリスで世界初の原発が建設されてから半世紀、原発は解体(廃止措置という)の時代を迎えた。日本でも東海発電所(茨城県)やふげん(福井県)で解体が進み、浜岡原発1、2号機(静岡県)は廃炉手続きが進んでいる。
『人類がこれまで建設してきた原子力発電所、その数539基。そのすべては、いずれ解体され、大量の放射性廃棄物となる。原発は運転を止めてもなお数百年にわたり放射能を出し続ける。にもかかわらず、世界では今後さらに100基を超える原発が建設されようとしている。』
地球温暖化対策として、原発は発電時にCO2を出さないことから、クリーンな発電という表現も使われるほど、世界が原発推進の動きを活発化させている。日本も、国内の原子力産業を支援して、国際競争力を上げようと動き出している。
この番組は、そのような背景の影にある問題◆原発は建設時に解体のことを考慮していない、◆原発解体が技術・費用・安全面で大きな問題を抱えている、◆膨大な放射性廃棄物の処分場所が決まらない、◆解体や処分のために巨額の税金をつぎ込まざるを得ない、などについて、日本やヨーロッパの実態を報告しながら警告している。
◆原発は建設時に解体のことを考慮していない
電力会社の広告やホームページに、事故がおこっても放射性物質を「5重の壁」でしっかり閉じ込めます、という説明がある。「がんじょう」で安全であることが絶対だからだ。しかし、その「がんじょう」さが解体現場の大きな壁になっている。
『国は原発の解体についてどう考えてきたか、建設が始まった当初の原子力利用長期計画は、原発は、如何に「がんじょう」につくるかが重要視され、解体についての記述はなかった。解体の問題は、将来の技術開発で対応できると考えていた。これまで建設されてきた57基の日本の原発は、すべて解体を前提にしていない。さらに、現在も国は、解体を考慮した設計を原発を建設するときの条件にしていない。』
日本は今後、10基の建設計画がある。にもかかわらず、解体を考慮しないのはあまりにも無責任である。
もう一つの大きな壁は、図面などの当初の設計資料や記録が、解体のために整備されていないことだ。解体は、原子炉の付属設備から行い、最後に原子炉を撤去する。原子炉は、今も人が入れないほど汚染されており、解体は遠隔操作で行わなければならない。しかし、操作のために必要な現況がわからない。図面が残っていないことに加え、「がんじょう」優先のため、現場で変更した部分があり、その情報が不明なのだ。
『11年前に停止した、東海発電所の現場。ここは最終段階の原子炉の解体が、2年後に迫っており、国内で初めて遠隔操作ロボットを使用する。そのためには、原子炉内部の詳しい構造や正確な寸法を、コンピューターに入力しなければならない。しかし、必要な図面が見つからない。また見つかっても字が読めないなど図面が解読できない。』
『過去の図面を手がかりにするには限界がある。同原発では、建設開始から完成まで工事を担当していた技術者と会い、確認作業を行うことになった。しかし、技術者は高齢化している。これからの解体作業は時間との戦いになっている。』
技術が進歩した現代においても、絶対安全でなければならないのに、現場には不確定な要素が多すぎる。現場の人々は、不安の空気に包まれている。 【つづく】
※これまでNHKスペシャルは、原発事故、核兵器、核実験、被爆実態など多様なテーマで報道をしてきたが、ここ数年、原発解体の問題に、ここまで踏み込んだものはなかった。NHKアーカイブスでみると、1988年6月のNHK特集「原子炉解体~放射性物質をどうするか」、1996年9月のあすを読む「原発廃炉」他10~20年前のものがあった。
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